油脂の基本を学ぶ ①〜チョコレートと油脂の関わり〜

レポート

チョコレートを選ぶ際、ご用途によりカカオ分やカカオの産地、またココアバター含有量などに注目されることが多いのではないでしょうか。

今回はココアバターに代表されるチョコレートの副原料「油脂」に注目したいと思います。
今回から、全4回にわたって油脂の基本についてお届けいたします!

チョコレートの構造

チョコレートに水分はほぼ含まれておらず、油脂の中に砂糖や粉乳、カカオマスなどの粒子が分散した状態になっています。チョコレートの油脂分として代表的なものにココアバターがありますが、それ以外の植物油脂を組み合わせて使用することもあります。チョコレート構造の下地である油脂を使い分けることにより、チョコレート製品に多様な物性を付与することができます。

チョコレート製品の種類と油脂の関係

使用する油脂を使い分けることで「テンパリングタイプ」と「ノーテンパリングタイプ」を作ることができます。

テンパリングタイプは、調温を必要とします。以下のような特徴があります。

テンパリングを要する油脂は
①ココアバター ②ココアバター代用油脂(CBE)
です。

ココアバターの性質により、独特の物性をもちます。
①スナップ性が良い…室温25℃以下では硬く、パキっと音をたてて割れる
②くちどけが良い…体温付近で急に融解する
③型抜きができる

カカオマスやココアバターの割合が高いため、カカオの風味が濃いです。

・クーベルチュール他(コーチング用途)
・モールドチョコレート(型抜き用途)
など

ノーテンパリングタイプは、調温が不要です。以下のような特徴があります。

テンパリング不要な油脂は
パーム・ヤシ・菜種・大豆などを分別、精製、硬化、エステル交換処理を行ったもの
です。

植物油脂の組合せにより、用途に応じた様々な物性を作ることができます。
(例)
高融点タイプ…暑くても融けにくくするなど、融点の調節が可能
アイス向けタイプ…冷凍下でも歯が入る、硬さの調節が可能
センタークリームタイプ…クリームのような柔らかさ

・ココアバターの風味が弱い
・ココアを配合することが多く、苦味が出やすい


・洋生用チョコレート(コーチング用途)
・アイスコーチング(コーチング用途)
・アイス用、製菓用チップチョコ(練り込み用途)
・センタークリーム(センター、サンド用途)
など

「どの構成が自社の製品に合うかわからない」
「使用目的に応じた原料の選び方を知りたい」
といった場合には、目的に応じた素材提案やレシピ設計のご相談も承っています。
どうぞお気軽にお声がけください。